山灯り 2004



第6回山灯り塾の軌跡

第1日目 5月23日 (日)
  毎年70名程度の塾生で開催しておりましたが、作業スペースの安全確保やより細かな指導を受けていただく為に、今年から参加費を2000円で限定50名を受け入れるスタイルとしました。そんな中でも今年は今までで一番遠い千葉県市川市や、和紙あかりアート展を開催している先進地の岐阜県美濃市からも塾生が集まりました。今年もお馴染みの顔又新たな顔が吉野製材組合の会議室に集結。午前中の千田先生の灯りづくりの基礎講習に続き、午後からは吉野の素材が製造される現場を見学する「吉野産業まるごと体験ツアー」。理論ではない、実際にモノづくりをする現場(割箸・和紙・製材)はいつ見ても説得力があり、見学者の心を魅了します。そして、それぞれの現場では山灯りスタッフ一人一人が語り部となって参加者と接するため、この瞬間に吉野が好きになる人が多いようです。このように吉野の素材が縦糸、スタッフのもてなしの気持ちが横糸となり、2ヶ月先のコンテスト展で「吉野 山灯り」が織りあがります。このツアーのコンテンツは10月10日放送の「大阪ほんわかテレビ」(読売テレビ)でも紹介されることになりました。

第2日目 6月19日 (土)
  吉野の素材と景色と心を深く刻み込んだ塾生は、この日までにデザインを考案し、使用する材料を事前に注文しておきます。この日は注文した材料を購入する所から始まります。この日は会場を地元にある県立吉野高等学校に移します。この学校には熱い思いの素晴らしい先生方がおられ、吉野の地場産業をなりわいとして生きていける子供達の教育に地からを傾注している学校です。塾生は紙に書いたデザインを材料に落とし込んでいきます。そして、材料の加工に入ります。吉野高校では加工機械も揃っていますが、持参の簡単な工具でも多くの塾生が、自分の思いを形に変えていきます。そして予定時間の4時があっという間に訪れます。ここからはオプションで、この山灯り塾の講師である千田要宗先生の工房「夢幻楼」へと向かいます。この夢幻楼は吉野の世界遺産のコアで、吉野の精神文化の拠点である蔵王堂を眼下120m下に見える絶景のポイントに位置し、この景色から発想されたのが「山灯り」です。塾生は、この景色にも千田先生の話にも感動し、大いなる吉野のイメージを持ちかえります。

  次ぎのオプションは2日目恒例の塾生と地元スタッフとの「交流会」です。ここでは、毎年塾生の照明器具を提供いただいている大光電機鰍フ中尾部長が参加。いつもの軽妙な語り口で会場を多いに盛り上げていただけました。今年の交流会にも塾生の半数以上が参加し、あちらこちらで吉野に対しての即席ワークショップが始まり、福井町長始めスタッフがホストを務め塾生との交流は多いに盛上りました。

第3日目 6月20日 (日)
 いよいよ塾の最終日、この日は朝から素材の加工作業に入ります。吉野 山灯りコンテストは、最優秀賞・優秀賞の他に吉野の森を生かした作品・吉野材をうまく生かした作品・割箸をうまく作品に取り入れたもの・和紙の生かし方がいいもの・吉野山の景色を表現した作品・古い町並みにマッチした作品等様々な賞があるため、和紙だけでなく吉野杉・吉野桧・磨き丸太・割箸など吉野にある数多くの素材にチャレンジしてくれます。
 午後3時となり塾生は製作途中であっても一旦作業を中断し、ここで塾生の作品全部を会場中央に並べ、その一点一点を千田先生がアドバイスをしてくれます。このワンポイントアドバイスで、見違えるように変わる作品も多くあります。塾生は記念撮影を終え、3日間の山灯り塾は終了します。そして40日後のコンテスト展を迎えます。



問い合わせ
吉野 山灯り実行委員会事務局(吉野町商工会内)
TEL07463-2-3244 FAX07463-2-8317
E-mail wakwak@yoshino.ne.jp