山灯り2006

山灯り2006


第8回山灯り塾の軌跡

第1日目 5月21日(日)
  今年はリピーターの方が少なく、逆に大阪樟蔭女子大学のインテリアデザイン学科の学生さんや、大阪産業大学人間環境学部の学生さんが団体参加いただいたのが、大きな特徴でした。午前中に千田先生からの灯りづくりの基本講習の後、昨年の最優秀作品を受賞した中川哲夫さんによる、「私はこのようにして受賞しました・・・」という体験談を語ってもらいました。午後からは2年ぶりに「産業まるごと体験ツアー」が復活しました。塾生はマイクロバス2台に分けて、吉野の素材である手漉き和紙の工房や、木材の端材から割箸が出来る製造過程を参加者に見てもらいました。バス内でもスタッフが吉野の素材や文化についてガイドを務めました。そして最終地点はやはり250年生の吉野杉の巨木が並ぶ森。江戸時代灘・伊丹や伏見の清酒を大消費地江戸に運ぶ最高の器(樽)として吉野の目込みの杉が使われて依頼、ここでは最高級の杉を育ててきた聖地です。この聖地で「産業まるごと体験」は終了し、参加者は帰路につきます。

第2日目 6月17日(土)
  第1回目から1ヶ月後、第2回目の塾となる。この1ヶ月で塾生は、吉野でのイメージを思い起こし、まずペーパーで照明器具のデザインを施し、そのデザインに伴って素材を実行委員会に注文します。2回目は吉野高校で、その注文した素材の材料代を支払うことで始まる。同時に大光電機鰍ウんのご支援もあり、今年も灯りづくりが開催できたことにも感謝する。今回は未経験者が多かったこともあり、再度千田先生の補習講座にも多くの塾生が参加した。そこで塾生が作品のイメージを語り、個別にアドバイスをいただく時間を半日とった。あとの参加者は素材を加工し始める人。又使用する紙も自分で漉いた紙でと拘る人には、実際に紙を漉いていただいた。そして吉野高校林業林産の作業場では、昇降盤・サンダーで作業する人々等様々で、あっというまに予定の4時となった。ここからはオプションで希望者と、地元スタッフとの交流会に移る。交流会の前に恒例の吉野山にある千田先生の工房「夢幻楼」を見学。ここからの景色からの発想で作りだされた灯りと、先生の講座を聞けた塾生は実にラッキーでした。この特典は交流会に参加いただく方のみですので、来年先生の工房「夢幻楼」で先生の話しと作品を見たい方は、是非とも交流会に参加して下さい。

山灯り交流会
県外から参加する塾生が多くなったことで、2日目と3日目を連続で行い、土曜日には吉野で宿泊するスタイルも定着しました。この機会を捉え都会の塾生とスタッフが、お酒を酌み交わし交流を図る場が山灯り交流会です。昨年からお互いに混ざり合える様、塾生とスタッフは受付で杉・桧・桜・松のカードを引き、各テーブルに分かれてもらいました。交流会はこの事業を全面的にバックアップしていただいている大光電機鰍フ中尾部長の挨拶。そして千田先生の乾杯の発声で交流会は開始。各テーブルのリーダーが司会役となり、参加者全員の自己紹介と塾に参加した目的を語ってもらった。参加した理由は、吉野に興味をもっていたから・友人の紹介で・地域振興の参考モデルとしてと実に様々な理由で参加してくれているようでした。予定していた2時間はあっという間に過ぎ、各部屋で二次会の続きをおこなっているようでした。

第3日目 6月18日(日)
  いよいよ塾の最終日。今年はいつもより早く9時から会場の吉野高校を開けてもらいました。早速サンダーや自動カッターを使い作業に取り掛かかりました。又今年は新聞取材が2社入り、塾生はいつも以上に張り切っていました。今年は最優秀賞・優秀賞・町灯り賞と森林・製材・製箸・和紙・商店会・観光協会の各賞といういつもの賞に加えて、吉野町が合併して50周年の記念の年になるのを記念した「町合併50周年記念賞」と南和地域の振興を図る「五條・吉野魅惑体験フェスタ」に因んだ「魅惑体験フェスタ賞」。そして塾生の中で優秀作品を選ぶ「塾生優秀作品賞」も今年新たに設けました。
  そして午後3時塾生は一斉に作業を止め、途中の作品もすべて中央の机に並べ、千田先生からの総評が始まります。ここで一人ひとりが作品の意図を皆の前で発表すると、先生が一人ひとり素晴らしい点を評価してくれ、こうする方が更によくなる点をアドバイスしてくれます。このアドバイスにより1ヶ月後の作品は格段によくなっていきます。
最後に1ヶ月後のコンテスト展の説明を行い、記念撮影で第8回目の山灯り塾は終了した。


問い合わせ
吉野 山灯り実行委員会事務局(吉野町商工会内)
TEL0746-32-3244 FAX0746-32-8317
E-mail wakwak@yoshino.ne.jp